マイ・プリンセス(第12話)

mp 12 5ユンジュの目的はソルとダンの争いではなく、皇室に泥を塗ること。考古学に携わる人としてはありえない言葉。私ならぶん殴るけど、ナム助教授は抱きしめるの。ふう。
今回は恋するヘヨンさんの回ね。彼の言葉が全部愛情にあふれています。でも、ソルの父を殺したのが自分の父らしいという大きな葛藤が生まれているの。

さて、おさらいをはじめましょう。

1対1でソルに文句を言うユンジュの続きから。匂い袋の次にやり玉に上がるのは、皇女の父を殺したヘヨンの父。そうなれば、ヘヨンは韓国で生きていけなくなると言うのね。だから、宮殿を出て行けと。そこに、ヘヨンが入ってくる。泣いているソルを見て、ヘヨンは最初からユンジュを疑うのね。匂い袋が自分の物でなくて驚いていたから慰めたとユンジュが言っても信じない。

「おい。俺を見ろ」
ソルはヘヨンを見ようとしない。ヘヨンはソルを自分の方に向かせて言う。
「俺を信じて、今聴いたことを全部話せ。でないと、君を守れない」
「私、全部知ってる。さっきの姉の話でしょ?姉は小説が好きなの。だから、P君も信じないで」

ソルがユンジュを庇うように誤摩化す返事をしても、ヘヨンにはお見通し。ヘヨンはソルが自分を信用していないと感じて悲しそうだったわ。休んでいろとヘヨンが出て行くと、ソルは再び泣き出す。それはもちろんドアの外の彼にも聞こえているの。

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翌朝。噴水の前でソルを見つけて満面の笑みのユンジュ。ソルは怖い顔で話しかける。
「私の大切な人2人を脅しに使うなんて、恐ろしい人ですね」
「で、出て行くの?」
「出て行くわ。だけど、皇女を辞めるわけでも逃げるわけでもない。
 必ず戻るわ。そして、その時は容赦しない」
「あなたは不幸の前兆よ。あなたさえ消えればいいの」

ユンジュはすねた子供みたいな態度で、国家転覆級のことをしているのよね。下手すると逮捕とか追放とかよね。

ヘヨンは自室で1人、手に入れた父の連絡先に電話をかける。かなりの決心が必要だったみたい。ほっぺを膨らませて、「よし行くぞ」と気合いを知れるシーンがあったわ。「こんにちは、ヘヨンです。元気ですか?あー、うん。野球ボールを受け取りました。14歳の男の子が喜ぶプレゼントですね。ニューヨークにいるんですね。聞きたいことがあるんです。メッセージを聞いたら電話をください。父さん…」

ヘヨンは、休むようにと部屋に残したソルの元へ。ノックもせずに勝手に入ってくる。

「眠れたか?」
「“どうぞ”と言ってないのに、なぜ入ってくるの?」
「僕の部屋にも勝手に入れ」

ソルは驚き?ヘヨンは優しさ?2人は笑い合う。
ヘヨンは、いくらインチキと言われても自分が本物の皇女であることを証明しろと言いに来たのね。宮殿を出ることを考えているからか、ソルは今日は休ませてとお願い。

「本当に私が皇女だと信じてる?」
「ああ、信じてるよ。
 僕にとって、君は僕の財産を奪った最低の皇女様だ。
 だから、僕が毒リンゴを渡したら食べろよ。いいな」

ソルは微笑んでうなずく。お互いの心が通じているからか、とっても安心したソルなの。
「何も心配するな。僕に任せろ。おわかりですか?皇女様」
キム・ジュウォンのように、ヘヨンもまたおとぎ話が好きよね。

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ヘヨンが出かけ、1人になったソルは赤いスーツケースに荷物を入れ始める。ナム助教授にもらった韓国史の資料。ヘヨンがくれた読むべき本のリスト。ヘヨンの「駐車場で…」のメモ。父と幼い自分の写真。そして、大切にしまっておいた苺のゴムで髪を束ねる。このシーンのソルがしゃきっとしていてかわいかった。そして、よく考えたら、ヘヨンとソルのスーツケースは色違いね。ソルはいつも味方でいてくれるシン尚宮に「できるだけ早く戻る」と言って、出て行く。その姿を遠くから見ているユンジュは、彼女の行き先を見張れと命令。その時、どこかの一軒家に匿ったダンから電話。電話の向こうのダンの元にはヘヨンが来ているわ。ヘヨンはダンの背後にユンジュがいることも知っているの。

ヘヨンの次の行き先はオ室長の元。
「初めて会った時、祖父はソルに膝まづいた。なぜ彼女だとわかった?
 それがわかれば、会長が望む立場に現状を逆転できる」
そうよね。会長は工事現場で父と一緒のソルに会っているの。オ室長が口を割らない理由は、ヘヨンの父が関与しているから。そして、それを知らなかったのは自分だけだと知って、泣き出してしまう。「もう誰にも聞きません。直接聞きます」。

宮殿に帰ったヘヨンは、シン尚宮からソルがユンジュの許可済みの長期外出をしたことを聞かされる。実家のペンションにもいない、電話にも出ない、ソル父の墓には花が供えられていた。ヘヨンは「ソルを見つけたら、お酒を備えにきます」と挨拶。何気にソルより墓参りをしているのよ、彼は。
ソルは父が亡くなった事故について知るために、どこかの警察に来ているの。だけど記録は残っていなかった。そして次に漁村へ。前にもった夫婦に暖かく迎えてもらい、当時誰かに追われていなかったかと訪ねると、夫婦は誠実な父が夜逃げをして、その後に高級車に乗った紳士が来たことを教えてくれた。ソルはそこで初めて、新聞に出した広告を見た夫婦が電話をしてくれていたことを知る。だけど、誰かがなかったことにしていたのね。この夫婦はテレビでヘヨンを見て、偉い人だと思って連絡してくれたの。

ソルは大学で眠って、父の調査を続ける。新聞広告を見て連絡してくれた人を隠したのはオ室長。ソルは情報提供者のリストを入手して、片っ端から電話をかける。そんなソルを探し続けるヘヨン。自宅に戻っても、ソルのことを思い出すばかりなの。お腹が痛い!と飛び出してきたドア。一晩中看病したベッド。そんな自分に喝を入れて、再び父に電話。ソル父について、真実を知るのは父だもの。「メッセージを聴いていませんか?昔のことだから、僕の名前も声も忘れた?聴きたい事があるんです。イ・ハンを殺した?返事をしてくれ」。ヘヨンには連絡を返さないものの、なんとソルのリストにはアメリカのジェームス・パクさんから連絡が来ていたの。韓国の新聞をどうやって見たのかというのは気づかなかった事にするわ。全解約したはずのソルのSNSをヘヨンが見ていることも、気づかなかったことにするわ。「公務員にドキドキして眠れない時」。昔のものね。ヘヨンはそれを見て微笑み、返信を残す。ここのヘヨンさんは、セーター、チェックシャツ、ジーンズという珍しい服装なの。

「公務員が、君にドキドキして眠れない時は? P君より」

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カフェで電話をし続けながら、いつしか寝てしまったソル。周りの客が気づき、急いで店を出ようとした時に女性客とぶつかりコーヒーをかけてしまう。ひたすら謝るソル。「皇女のくせに無一文」とバカにする客。そこに、ヘヨンがやって来て女性に小切手を渡し、ソルを連れ出す。車の中で久しぶりに向き合う2人。「逃げる気か」と怒るヘヨン。「父のことがわかるまで帰らない」「俺の父がと、そう信じてるのか?」ソルは答えない。瞳に溜った涙がとてもきれいなの。

「それでもいいが、とにかく僕と一緒に調べよう。何が真実であれ」

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ヘヨンはソルを連れて、なんと助教授の家へ。朝なのよ。夜通しどこで何してたのよ。でも、ナム助教授の髪がボサボサでかわいいから気づかなかったことにするわ。ヘヨンは勝手に冷蔵庫を開けて、食べ物を物色。「ろくな物がない。買い物に行くぞ」といって、助教授を連れて出て行く。ヘヨンはソルにシャワーを使わせるために出て来たのね。助教授とスーパーで肉を見て、ロースをブロックで買うの。

「皇女様は豪快に食べるのがお好き。
 僕もロースが好き。皇女様の好物が好きだからね」

ナム助教授の「あーあ。この男はバカ言ってるよ」とヘヨンを苦笑いで見ているの。笑ったわ。2人がいない間に寝てしまったソルに助教授が毛布をかけてあげた時も、「なんだ。その繊細なタッチは!」って。「うるさいな。ソルと外国に送ろうとしたくせに変わったな」。ごもっとよ、ナム助教授。

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ソルに見張りを付けていたユンジュが、ナム助教授の家にソルがいることを知ってやって来る。ソルと2人で話したいと連れ出すと、またまた意地悪。でもソルももう負けない。ヘヨンの父が自分の父を殺したのかを知りたいとユンジュに。それを聞くためにも、会長に会えと言われたわ。そこに割り入ってきたヘヨンは、ソルの手を取って無理矢理連れ出す。

「誰も知らない所へ行こう。2人きりでいよう」

さっき買ったお肉の袋を持ったままなの。ソルを連れてきたのは、小高い丘にある小さな一軒家。2人でそこに向かう時、ソルには中から男性が出て来るのが見えた。2人を歓迎しているみたい。

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第12話はここで幕切れ。

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